作家・白川道さんの同名小説が原作のドラマ『竜の道』。
半沢直樹を彷彿されるような昭和テイストを感じさせる、ドロドロの人間模様を描いた復讐ドラマです。
ドラマは原作があると大体の結末は予想できるのですが、本作は原作小説が未完だったので、視聴前からとても興味を持っていました。
『竜の道』のおおまかなあらすじは、裏社会と関わりを持つ矢端竜一(玉木宏)と、その双子の弟で国土交通省の官僚・矢端竜二(高橋一生)が、運送会社のキリシマ急便代表・霧島源平(遠藤憲一)への復讐に人生をかけているというものです。
源平は彼らが幼少期に養父母の運送会社を騙し乗っ取り、何と養父母を死に追いやったというあくどい人物だった。
そんなあくどいやり方を繰り返し、キリシマ急便は日本でトップクラスの運送会社へと昇りつめていく。
養父母の実の娘で彼らの妹の吉江美佐(松本穂香)には、兄・竜一が生存していること、2人の復讐計画は伏せたまま源平を追い込み、徐々に源平の逃げ道を塞いでいく。
兄の竜一は裏社会とのつながりを生かし、弟は正攻法で源平を追い込んでいくのですが、竜一役の玉木宏さんは圧巻の演技と迫力でした。
玉木宏さんといえば、以前はイケメン俳優という位置づけだったのですが、すっかり演技派の地位を確固たるものにされましたね。
俄かに貫禄も出てきたように感じました。
双子の弟・竜二役の高橋一生さんは、スマートな佇まいで国交省官僚になりきり、繊細な表情や絶妙な間の取り方で魅せてくれます。
2人の妹役の松本穂香さんは、純粋な妹キャラを彼女の持つ雰囲気を生かして演じられています。
回を増すごとに3人の絆が深まっていくのですが、やっと源平を追い込み復讐劇は綺麗に幕を下ろすのかと思っていたのですが…
予想外の結末でした。
視聴時は悲しい気分になりましたが、竜一らしい愛を感じられるエンディングだと後から思うようになります。
そんな風に視聴者に余韻を残すサスペンスも珍しいのではないでしょうか。
キャスト陣全員が素晴らしい圧巻の演技で、完全に心を奪われてしまいました。
- 刺激的なドラマが見たい
- 復讐サスペンスが好き
という方にはオススメの作品です。
